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2006.10.25

地の底より這い上る恐怖

 しばらく品切れ状態が続いていたが、最近の復刊フェアでロバート・E・ハワード『黒の碑』が復刊された。
 そこで復刊を記念して(?)、新刊当時に買った同書を再読。
 副題には「クトゥルー神話譚」とあるが、実際には必ずしもクトゥルー神話と関係しない作品も多く含まれている。
 著者の没年が1936年、時代のせいで現代人の目から見ればちょっと差別的な表現もあるけど、当時の通俗小説としては目くじら立てるほどのものでもない。
「われ埋葬にあたわず」の中で、グリムラン老人の学んだ黒魔術の中にブードゥ教と並んで「神道」があるのには、怒るよりも苦笑してしまった(^^;)。当時のアメリカ人の感覚からすると、そんなものなんだろうなあ。)

 表題作を始めとして、ゴシックホラー風あり、ヒロイックファンタジー風あり、中には「キンメリアのコナン」別設定版のような主人公の出てくるものもあったりと、なかなか粒ぞろいの作品が揃えられている……って、後半の作品、ほぼ完璧に内容忘れていて愕然としてしまった。
 買ってから何度も読み返したような気がしていたが、実際は「黒の碑」「アッシュールバニパル王の火の石」「妖蛆の谷」など、他の本にも含まれる作品を何度も読んでいたための勘違いで、どうやら買った直後に一度読んだきりだったらしい。

 あとがきによれば、スティーブン・キングが「20世紀屈指の傑作恐怖小説」と評した作品(変に予断を与えないために、ここではタイトルは伏せておく。確かにこれは良かった)も収録されている短編集、復刊フェアがなかったら、再読は相当先になっていたところだった。
 ちょっと得した気分。

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