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2004.11.02

ここ2ヶ月ほどで読んだ本

 ほかにも面白い本をいくつも読んでいるのだが、取りあえず感想がまとまった物をいくつか。

A・チュツォーラ『ブッシュ・オブ・ゴースツ』
 この作者の語り口は、あとがきの表現をかりて「あっけらかん」と言うのが一番ぴったり来る。
 そのあっけらかんとした語り口で怪奇やら苦難が語られるからか、とっぴょうしもない話に妙なリアリティと言うか、息づいているものが感じられる。
 鬱蒼とした藪の中、周りをアフリカの民芸品に囲まれているような、しかもそれがみんな生きているような、そんな気分にさせてくれる話だった。

バリー・ヒューガート『鳥姫伝』『霊玉伝』『八妖伝』
 前々から評価は聞いてたけど手を出しそびれてたシリーズ。
 じつは読むまではカバーイラストから「中華風エディングスみたいな作品を想像していたのはここだけの話(笑)。
 『ブッシュ・オブ・ゴースツ』とあまり間をあけずに読んだので、たっぷりマジックレアリズム漬けになった気分だった。……って、マジックレアリズムの意味、あってるかな?
 10年前ならきっと読むのを挫折したであろう話。
 なにせ、時代が一応唐の初期らしいのだが、伝説の秦王はいまだに虎の仮面をかぶって自国を支配しているわ(しかもその国が海沿いにあるらしい)、宋代の話のはずの藩金蓮が妓女の神として信仰されているわと、時代も地理関係もかなりむちゃくちゃ。
 だが、原書の副題は「A Novel of an Ancient China That Never Was」。
 作者は明らかに「わかって、やっている」のだ。
 周回小説の西域や東南アジアの知識レベルを中国本土にまで適用した、と思えば意外なほど違和感のない話で、固有名詞にちゃんと漢字を当てて訳した訳者は見事……と思っていたらポケミス版「ディー判事」シリーズの訳者と同じ人だった。

秋津 透『フロントミッション4 III』
 元になったゲームはやったこと無いのだが、ある事情で入手。モトネタを知らないのでそれなりに楽しめればOK、と思って読み始めたのだが。
 思 い っ き り ツボにはまりました。
 軍隊に極めて近いけど軍隊じゃない「デュランダル」という組織の存在やドイツ軍基地をいきなり襲撃した謎の部隊など、魅力的な設定はゲームからの物だと思うが、それを元ゲームを知らない人間にもたっぷり楽しませてくれるのはさすが。
 こういう物をモトネタの設定を知らない人間にも楽しめるようにするのは、実はかなりの技がいるのではないだろうか。
 ……まあ、こちらが「パイルバンカー」といわれてどんな物か即座に想像がつくボトムズ世代ってのもありますが(^^;)。

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コメント

ボトムズDVD-BOX出まっせぇ。衝動買いするには、ちと高いですが。

投稿: ファゾルト | 2004.11.07 20:13

 おお、お久しぶりです。
 DVDボックス……魅力的ではありますが、たしかにちと予算がつらいですね(^^;)。

投稿: 狂仙 | 2004.11.09 01:34

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