アメリカ北東部の闇へ
『一角獣・多角獣』と一緒に注文していたアニオロフスキ編『ラヴクラフトの世界』を読了。
本自体は2006年の出版だけど、つい買いそびれていた本。
読む前に予想していたより、かなり良い感じだった。
アメリカ北東部を舞台にした作品集、という構成からか、現代版『宇宙からの色』的な作品が多かったが、それも含めていい感じのアンソロジーだった。
個人的には、少々アクションより過ぎるかもしれないが「コロンビア・テラスの恐怖」の主人公が気に入った。
多分シリーズもののキャラクターだと思うが(前作への言及らしいくだりがあった)、チビ・デブ・ハゲの43歳という自分を自覚しながら、くじけずに超自然の存在相手に人助けをしようとする姿が泣ける。
逃げてばかりの自分自身と見比べて、ちょっとかっこよすぎる。
リン・カーターの作品は、先日読んだばかりの『エイボンの書』収録作とのリンクににやりとさせられた。
そうか、どっかで見た名前だと思ったら、オサダゴワーって『暗黒の儀式』に出てきた名前だったか。
その他の作品も意外と高水準。
もちろん好みの差はあるが、全体にかなり楽しめた。
大瀧氏の訳も言われているほど悪くない(というか、この程度ならクセが強いうちに入らない気がする)のだが、後書きで訳者がえらそうにしているのはどうかなあ。
思わず『今日の早川さん』の岩波さんを連想してしまった(笑)。
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